今が一番揃っています【特別展「古墳時代 導水施設の儀礼」】

令和4年度特別展「古墳時代 導水施設の儀礼」
もうご覧いただけましたか。

狼塚古墳の柵形埴輪と樋形土製品

古代の「導水施設」は何か特別な用途がありそうですが、
一体何のためにつくられたのでしょうか。

導水施設全景(南郷大東遺跡)

研究では
洗浄のための施設
(殯(モガリ)・厠(カワヤ)/産屋(ウブヤ)・禊(ミソギ)など)
という説と、
浄水を得るための施設
(水の儀礼・神や祖霊に捧げる特別な水を採った・集落の境界で祭祀を行った)
という説があるそうですが、
現在のところ水の儀礼のための施設と考える研究者が多いようです。

槽(そう)付き木樋(浅後谷南遺跡)

本展では導水施設の木樋を6点、展示しています。
いずれも槽(そう)と呼ばれるくぼみがつき、
どのように使われたのだろうかとイメージが膨らむものですが、
各地の導水儀礼のマツリに使われたかもしれない大切な設備が一堂に会しているのは
本当に不思議な気持ちになります。
(もし厠だったとしたらショールームの水回りコーナーのような感じになるでしょうか(笑))

実は本展、今が一番揃っているのです。
展示替えのため、
京都府久津川車塚古墳と芝ヶ原古墳群の導水施設の埴輪は
今月23日(日)までのご観覧となります。

会期は11月6日(日)まで
ぜひ、お運びください。
入館 / 観覧ともに無料です


展示解説のご案内
10月29日(土) ➀午前11時~ ➁午後1時~ 各40分程度
2階ホールにて写真や図面を中心に展示品を解説いたします。
各回先着30名・申込不要 無料

「切り身」の正体…古墳時代 導水施設の儀礼【狭山池博物館】

令和4年度特別展「古墳時代 導水施設の儀礼」
もうご覧いただけましたか。

本展、実は…かわいいもの、あるんです

行者塚古墳のコーナーでは魚や鳥・アケビ・ヒシの実など
食べ物を模した 土製品 や笊(ざる)型土器などを展示しています。

行者塚古墳の土製品

これらは笊などに盛り付けられていた供物でしょうか。

切り身状

気になるのは「切り身状」の何か。何に見えますか?
キャプションにも「切り身状」とだけ書かれ謎は深まるばかり。
何かお供えの食べ物であろうことは想像できるのですが。


今週末15日(土)は
午前11時より担当学芸員による展示解説があります。
長引くコロナ禍で、展示解説は本当に久しぶりです。

2階ホールにて写真や図面を中心に展示品を解説いたします。
先着30名・申込不要 無料 約40分程度です。

展示解説は10月29日(土)➀11時~ ➁13時~
にも行いますので、こちらもぜひご参加ください。

ちなみにこの「切り身」
わたしには「タケノコ」にしか見えないのですが…

グーグルレンズで検索すると
8割の画像が「ちんすこう」とな・・いや多分それはないかな(笑)