鎌倉時代(13世紀)、源平合戦で焼失した東大寺を再建した僧 重源(ちょうげん)が狭山池の改修をおこないました。重源はそれまで使われていた木製の樋管に加えて、石製の樋管(石樋)を用いました。池の水がとおる樋管は、取水部と排水部の木材が腐りやすいため、それらの部分に石樋を設置したのです。これらの石樋は、古墳時代に造られた石棺を加工して樋管に転用したものです。発掘調査では多くの石棺とともに、重源がこのとき行った改修の業績をしるした「重源狭山池改修碑」(国指定重要文化財)が出土しました。
 第4ゾーンでは、重源の改修に関する情報を詳しく解説し、「重源狭山池改修碑」や石樋に転用された石棺などを展示しています。

重源坐像(複製)
重源狭山池改修碑(重要文化財)
樋管(石樋)に転用された古墳時代の石棺(重要文化財)