ついに再開!ソーシャル・ディスタンスde江戸時代【狭山池博物館】

ついに再開!

今日から狭山池博物館は開館しています。

実に80日以上の臨時休館を経て
やっと皆さまをお迎えできる、
長かった…
スタッフ一同、とても嬉しい気持ちです。

でも
実際の博物館運営はまだまだ部分的。

企画展は始まりましたが、

5月・6月中に予定されていた
講演会や歴史セミナー、展示解説などは
中止です。

常設展示室内のタッチパネルやレバー、
資料の閲覧などを行う
「情報コーナー」
は現在利用できません。

ボランティアによる楽しいガイドも
当面休止しています。

少しづつ、
また日常に戻せるよう
今はゆっくり博物館をはじめてゆきます。

さて、館内では
「ソーシャルディスタンス」
をお願いしています。

日本語訳では、社会的距離でしょうか。

最近では 「フィジカル・ディスタンシング」とも
言い換えられていますが、

すっかり聴き慣れた感のあるこの言葉。

いま、飛沫感染防止の観点から、
周りの人との安全な距離、
またはその距離をとることを指します。

で、それ
何メートルなの?

聞いてみたら

2メートル
1.5メートルぐらい?
お互い手を伸ばしても届かない距離?
最初2メートルだったけど1メートルになった


みんなバラバラな答えが返ってきます。

国によっても違うようですが、
日本博物館協会は、
「博物館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」
のなかで、
来館者同士の距離を確保すること
(最低1メートル、できるだけ2メートルを目安に)。
としています。

さて、
江戸時代では、
長さの単位が今と違い

1寸=約30.3mm
1尺=約30.3cm
1間=約1.818m

江戸時代のソーシャルディスタンスならさしずめ

「最低三尺三寸、できれば一間(けん)以上
離れなよ」

ということなるでしょうか。

春恒例、池守田中家文書特別公開展

享保20年の江戸参府の記録がまとめられた袋

今回は3人の田中家当主が
江戸に参府したときのおはなし。

狭山池古文書をよむ会のI谷さん調べによると、
右十郎さんは享和元年の江戸参府の道中
往復で13足のわらじを購入しています。

その代金は12文から16文で、
これはうどん一杯と同じかちょっと安いくらいの値段です。

街道筋には必ず「わらじ捨て場」があり、
そのわらじは肥料などに再利用されたそうですよ。

距離の確保の目安となるフロアマーク
特別展示室には
「わらじ」を採用しました!

わらじでソーシャルディスタンス

1間はなれてゆったりとご観覧いただきたいと思います。
御来館の際は、どうぞマスクもお忘れなく。

※本展チラシに掲載の展示解説・歴史セミナーが中止となっております。ご注意ください。

2 thoughts on “ついに再開!ソーシャル・ディスタンスde江戸時代【狭山池博物館】”

  1. 「わらじ」でソーシャルディスタンスを示す工夫、今回の企画展を盛り上げる隠れた大きな工夫に思います。スーパーマーケットのような横一線では、あまりにも味気ないですものね。

    1. 江戸紫さま こんな時だからこそ、うふふとちょっと笑ってほしい。でも本当は早くこのようなマークがとれるのが一番ですね。ありがとうございます。

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