【終了しました】令和5年度特別展「新大和川と石川の治水絵図-若狭野浅野家の流域図を見る-」について
大阪府立狭山池博物館では、以下の通り令和5年度特別展「新大和川と石川の治水絵図-若狭野浅野家の流域図を見る-」を開催いたします。みなさまぜひご来館ください。
1 目的
今回の特別展では、2006年に兵庫県相生市の民家で発見された「新大和川・石川流域図」を紹介し、近世における両河川の治水対策をあつかう。
忠臣蔵で知られる赤穂藩浅野家の分家である若狭野浅野家に、江戸時代の1700年代に描かれた「新大和川・石川流域図」が伝わっていた。若狭野浅野家が堺奉行を勤めていた時期に製作され、現在の大和川と石川の流域の詳細が、長さ11m、幅43cmの絵図に描かれている。流域図の情報量は極めて豊富で、付け替え後の大和川や石川流域の治水施設の全容を知ることのできる貴重な史料であるにも関わらず、公開されたことは少ない。あわせて堺市博物館蔵「大和川筋図巻」も展示し、江戸時代の治水体系の内容や変化を紹介する。
また特別展に関わる現地調査によって、石川流域図に描かれた霞堤が、現在の道路にその形をたどることができ、河川敷に江戸時代の堤が現存することも確認された。こうした近世の土木遺産を、多くの方々に知っていただくことも本展の目的である。
2 主催 大阪府立狭山池博物館 大阪狭山市立郷土資料館
3 後援 南海電気鉄道株式会社 泉北高速鉄道株式会社
4 会期 令和5年10月14日(土)から令和5年12月3日(日)まで
5 会場 大阪府立狭山池博物館 特別展示室
6 展示構成
I 若狭野浅野家と「新大和川・石川流域図」
II 「石川流域図」と霞堤
III 「新大和川流域図」
IV 堺市博物館蔵「大和川筋図巻」
7 歴史セミナー
第1回 10月21日(土) 山田 隆一 (本館学芸員)「石川流域図に描く近世治水」
第2回 10月29日(日) 矢内 一磨 (堺市博物館)「新大和川を描いた二つの絵巻-川筋絵巻を読む-」
第3回 11月18日(土) 斎藤 秀樹 (南アルプス市教育委員会)「信玄伝承の治水施設の最新調査成果-石積出・将棋頭・信玄堤-」
第4回 11月25日(土) 小山田 宏一 (本館館長)「近世治水灌漑施設の成立と東アジア海域の類例」
場所:大阪府立狭山池博物館 2階ホール
定員:126名(申込不要・先着順 手話通訳が必要な方は1週間前までにご連絡ください)