博物館の役割「保存」を研究する人たち【狭山池博物館】

博物館の大切な仕事の一つに「保存」があります

狭山池1400年の歴史が刻まれた堤体(ていたい)

当館の目玉となる展示、堤体(ていたい)は、現場から切り出した本物の狭山池の堤をPEG(ポリエチレングリコール)の液につけ、

水と樹脂を置き代えることで、保存を可能にしています。

とはいえ、このまま置いておいていいのか、というとそうではありません。

専門機関による毎年のメンテナンスが必要で、先週はそのため1週間のお休みをいただいておりました。

担当しているのは東北芸術工科大学保存科学研究室のチーム。当館の堤体の保存について卒論を発表された方もいらっしゃるようです。

環境が展示物にどう影響するかは、博物館の一大事。研究してくださりありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

ところで
PEG(ポリエチレングリコール)ですが、

なんじゃソレ、という方でも、
一度ぐらいはお世話になっているかもしれません。

ハミガキ粉や化粧水、手指の消毒液や医薬品にも多く使われており、
最近だと新型コロナウィルスのワクチンにも使われているそうですよ。

 

敷地にあたらしい木が仲間入り

博物館堤体棟(ていたいとう・堤体が入っている建物)の裏側(北側)に
博物館開館20周年を記念して、
大阪狭山市ロータリークラブより柘植(ツゲ)の木が贈られました。

20周年記念に植樹されたツゲの木

ツゲは=継げ 
土木遺産を継承する狭山池博物館にはぴったりの木ですね。

ゆっくりと次の20年に向けて一緒に成長したいと願います。

秋のはじめは狭山池の歴史から

平成29年度 市制施行30周年記念特別展
「行基伝承 -受け継がれた記憶―」

9月30日(土)~10月29日(日)

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チラシ画像 (PDF形式 882KB)

平成29年10月1日、大阪狭山市は市制を施行して30周年を迎えます。これを記念して、奈良時代に市のシンボルである狭山池を改修し狭山池院・尼院を建立した行基を取り上げます。

特別記念講演会 

 9月30日(土)「行基信仰の美術」
   吉原 忠雄氏(元大阪大谷大学教授)

 10月14日(土)「行基の記憶ー衆生救済をめざしてー」
   櫻木 潤氏(高野山大学助教)

 10月21日(土)「中世・近世の行基信仰の諸相」
   吉井 克信(大阪府立狭山池博物館・大阪狭山市郷土資料館副館長)

いずれも 13時30分~15時
狭山池博物館2階ホール 定員126名(当日先着順) 無料

展示解説

会期中、毎週土曜日 11時~12時 1階特別展示室 無料

【 連絡先】 大阪狭山市教育委員会教育部歴史文化グループ

 

~1400年の古(いにしえ)の時を訪ねて~
狭山池歴史ウォーク

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10月8日(日)★どっぷり・たっぷり狭山池 PART2
   ―池尻城と周辺にある山城、狭山藩陣屋―

1日かけて狭山池と狭山池博物館の魅力に触れていただける特別バージョンです。
(プログラム)
10:00 博物館受付集合
10:15 狭山池一周
12:15 昼食(お弁当など各自で昼食を持参ください)
13:00 狭山池博物館案内 ★バックヤードツアーあり
15:00 解散

※ダムカードプレゼント致します‼
※午前のみ又は午後のみの参加も可能です。

絶賛お申込み受付中です!

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空の雲がだんだん秋めいてきました。
過ごしやすい季節に狭山池を眺めながら歴史に浸るのもいいですね。

つつみ